エゴとロマンが建てる二世帯住宅

急に二世帯住宅を建てることになった夫婦(+娘×3)の記録

家の性能の最適値は?

前回のお話でざっくりと性能が悪い家が健康に及ぼす影響を理解してくれたと思う。要するに家の中全体が19℃~24℃に保たれてるとめっちゃ健康ってこと。

結婚して新築建てて子育てするぞ!って方こそ大事なんじゃないかなー。

 

そこで家の断熱性能はどこまで必要なの?って話なんだけど、家の性能で語られるのはQ値、Ua値、C値の3つが多いと思う。実は日射取得・日射遮蔽も勝るとも劣らないくらい大事なんだけど今回はQ値を使って光熱費の話をしていくよ。ただし日射の問題は考えていないのでたぶん今回の試算より冬はもっと安く、夏はもう少しお金がかかるようになるんだと思う。

 

Q値、Ua値、C値とは?

細かく説明しようと思ったけど何番煎じなんだよって感じになるから下記のサイトを見ておいてね

http://xn--ickwbwcygm43n5kp.com/thermal_insulation/value.html

 

要は

Q値=家からどのくらい熱が抜けるか

C値=家のスキマ

Ua値=家の断熱性能の平均値

ってことだと思う。

 

性能の基準

Q=2.7、Ua=0.87:次世代省エネ基準レベル(東京)

Q=1.9、Ua=0.56:HEAT20 G1 (東京)

Q=1.6、Ua=0.46:HEAT20 G2 (東京)

Q=0.7、Ua=0.3前後:パッシブハウスレベル

 

っていうのがだいたい皆が使う断熱の基準なんだけど、これも色々な人が定義内容を書いてくれているので各自調べて欲しい。ちなみに気を付けて欲しいのが「断熱等性能等級4(最高等級)」と言われてるやつは一番上のQ=2.7だ。いかにも断熱高そうな顔しているけど国際的に見ても現実的にも最低のやつだ。

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野村総研より断熱性の国際比較、同じ気候のところと比べても基準が大分低い

で、Q=2.7~1.6までの間でどれだけ電気代の差が出るのか計算してみた。C値は考慮しない事として純粋に熱損失のみの計算なので、現実世界に当てはめるとずれがあると思う。参考程度に考えて欲しい。

計算方法は

(Q値(熱損失係数)×(内外気温差)×延床面積)/COP(エアコンの効率)×24時間

とした。あってるよね?内外気温差は気象庁のサイトから過去5年の平均気温から冬は19℃に、夏は24度にできようエアコンをつける想定とした。ちなみにエアコンはダイキンの「うるさらX S40XTRXP-W」(COP5.62)で、また電気代は東京電力サイトで「従量電灯B」で計算した。

 

結論を言うと次世代省エネ基準からHEAT G1レベルにすることで年間約2万円節約できる。G2レベルにすると2万7千円くらいだった。30年で60万円~80万円くらいである。断熱材を厚く盛る時の差額と相談してみて欲しい。

これはあくまで24時間エアコンを動かして19℃~24℃に室内が保たれるようにした結果なので、最もお金がかからないのは当然断熱を程々に入れてなるべく冷暖房しない、となる。だけど健康にかなりの影響があるかもよってことね。

 

計算結果をもっと事細かに書こうと思っていたんだけど、すでにツールを作っている人がいるようなので各自計算してみるのも良いかと思う。

www.2x6satoru.com